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阿部英司教授・江草大佑助教らがハイエントロピー合金をより強化する新たなセル界面構造を発見
2025.03.17学部 大学院
本専攻のチェンハン特任研究員、江草大佑助教、阿部英司教授は、大阪大学大学院工学研究科の中野貴由教授らによる研究グループと共同で、先進的な3Dプリンティングにより造形されたハイエントロピー合金(HEA)において、材料強度の向上を実現するサブミクロンスケールの新しいセル界面構造を発見しました。この構造は、3Dプリンティングに特有の超急冷によって生じた材料内での「転位ネットワーク」と「相分離」とが相乗する効果によって形成され、それぞれが独立に導入された場合を超える新たな強度向上メカニズムとして働くことが明らかになりました。この研究成果は、3Dプリンティングを用いることで従来にはない新しいタイプのミクロ構造の制御が可能となることを示しており、次世代の高性能金属材料設計に新しい指針を提供します。医療や航空宇宙分野など、特殊な環境下での使用を可能とする材料開発に貢献することが期待されます。
プレスリリース:https://www.t.u-tokyo.ac.jp/press/pr2025-03-17-001