卒業生インタビュー

社会基盤を支える「タフ」で「人に優しい」究極の材料を目指して
南部 将一<
南部 将一Shioichi Nanbu
2002年 マテリアル工学科 卒業
2004年 マテリアル工学専攻 修士課程修了
2007年 マテリアル工学専攻 博士課程修了
同年 マテリアル工学専攻 産学官連携研究員
2008年 マテリアル工学専攻 助教
2013年 マテリアル工学専攻 講師
2019年 マテリアル工学専攻 准教授
マテリアル工学科では榎研究室に所属

ご自身の研究内容について教えてください。

材料の特性や性能は構成する元素だけでなく、その内部の微細構造、つまり組織によって大きく変化します。例えば自動車に使用されている材料は主に鉄鋼材料ですが、非常に強い鋼から加工しやすい鋼まで実に様々な特性を有する鉄鋼材料によって構成されています。同じ鉄鋼材料といってもその組織を変える、すなわち制御することによって非常に幅広い特性を実現できるのです。ナノ・ミクロンオーダーの析出物や結晶粒がどうやって生成するのか?ミクロン・ミリオーダーにおいて特性の異なる材料や相をどう組み合わせるのがよいのか?など様々な要素を考え組み込むことによって優れた材料を創成するための「材料組織制御」について研究しています。

マテリアルで学んだことはどのように生かされていますか。

マテリアル工学科では鉄鋼材料やポリマー材料など様々な材料について、これらの製造プロセスから実際の使用まで、そして原子・分子から実部材まで、といった非常に幅広い知識を身につけることができます。私の場合は構造物で使用される材料を研究していますので、どのような素材をどういうプロセスで作製すれば優れた特性や性能が発揮できるのか、色々な選択肢の中から検討する際にマテリアル工学科で学んだことが非常に役に立っています。

学生へのメッセージをお願いします。

マテリアル工学科に入ってからまた色々な知識を得るための講義や実験などを行うことになりますが、どんどん自分のできるフィールドを広げていって欲しいと思います。特にこれからは日本国内だけで活躍するのではなく、よりグローバルな人材が求められます。その点マテリアル工学科では海外に行くチャンスが多く用意されています。積極的に海外の大学や学会に行って、自分の研究をただ発表するだけでなく、交流や議論を通じて見識を広げ、海外の人たちと戦えるような学生になってくれることを願っています。

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