卒業生インタビュー

自らの手で社会に役立つモノを創り出してゆきたい
加藤 大樹<
加藤 大樹Hiroki kato
2005年 学部卒業
2007年 マテリアル工学専攻 修士課程修了
同年 新日本製鐵株式会社(当時)へ入社
現在は、製鋼工場の現場技術者として、工場の生産性向上や新商品開発等の業務を担当
マテリアル工学科では小関研究室に所属

鉄鋼メーカーに就職を決めたきっかけは?

産業の基盤は素材であり、中でも鉄鋼材料は、自動車や家電、造船、建築等、非常に幅広い産業を支えている素材です。一方で、例えば現在実用化している鉄の強度は、理論上の半分にも到達しておらず、まだまだ大きなポテンシャルを秘めています。広く世の中を支える鉄鋼材料の可能性を実際の製造現場でどうやって引きだしていくか、そこにやりがいを見出だしたのが入社のきっかけでした。

マテリアルで学んだことはどのように生かされていますか?

業務上、熱力学や反応速度論、移動現象論などの基礎学問に加え、精錬や凝固・鋳造、材料組織学といったメタラジーをよく使います。私が現場技術者として大切にしているものは「現場・現物」と「原理・原則」の2つ。製造現場で起こる現象を正確に把握し、それを原理・原則に従って正しく理解して課題解決に繋げ、より良いモノをつくり出していく。そのためにはマテリアルで学んだメタラジーが必要不可欠です。今でも分からなくなると当時の講義資料などを読み返しますが、大抵そこに何かしらのヒントが書いてある。実際に現場で実務を経験したことで、「あの時先生が仰っていたのはこれだったのか」と、改めて理解が深まります。

進学に悩む学生へ一言お願いします。

マテリアル工学科で学ぶ内容は、どれも社会とダイレクトに繋がっているものばかりです。今学んでいる学問がどのように社会で使われているのか、この研究が上手くいけば世の中がどれだけ良くなるのかを、実際の製造現場も見つつ、出来るだけ具体的にイメージして取り組んでみてください。自らの手で世の中のためになるモノを創り出していく、それこそがモノづくりの醍醐味であり、マテリアル工学科はそれを体感するにはこれ以上ない環境が整っていると思います。

環境・基盤マテリアルコースに戻る