卒業生インタビュー

幅広い知識と柔軟な対応力こそこれからの時代に求められる
後藤 佑介<
後藤 佑介Yusuke Goto
2007年 マテリアル工学科 卒業
2009年 マテリアル工学専攻 修士課程修了
同年 株式会社日立製作所へ入社
マテリアル工学科では石原・高井研究室に所属
(2018年1月取材)

ご自身の仕事内容についてわかりやすく教えてください。

ナノポアDNAシーケンサという次世代DNAシーケンサ開発を担当しています。既存装置では測定できなかった長い塩基長のDNAが測定できるようになり、これまで見過ごされていた病気とゲノム情報との因果関係を明らかにすることで、生物学・医学の進歩に貢献していければと思っています。

マテリアル工学科で学んだことはどのように生かされていますか?

最近は半導体技術を活かしたナノテクノロジーとの融合による技術発展が著しく、マテリアル工学科で学んだ基礎学問と、金属から半導体・バイオまでの知見はいまでも活きています。

人生初の研究テーマは高分子を活かしたナノ粒子合成で、当初の期待とは少し違った結果になったのですが、別の観点から見てみると別の特性が発揮されていることに気づき、追加実験と解析を加えることで、最終的に論文にすることができました。この経験から、多面的に物事を捉える事が重要であると、身を持って学ぶ事ができました。

学生へのメッセージをお願いします。

マテリアル工学科は、金属から半導体、そして高分子・バイオという幅広い材料に関して、基礎から先端知見まで学ぶ事ができる貴重な場所です。学部時代に既存の枠組みにあまりはまらない、様々な学問に触れていたことから、どのような分野の技術の話が来ても違和感・抵抗感なく議論に参加することができています。

学部から修士課程までの4年間は同期と共に過ごす時期でもあります。自分の専門フィールドだけでなく金属や半導体のフィールドの同期と様々な情報交換ができていたことも、現在の自分を形成する大事な下地になっていたと実感しています。時代が目まぐるしく変遷する今日、多種多様な専門知識を有し、かつ変化に柔軟に対応できる人材が求められます。マテリアル工学科はそのような体験・人材を輩出できる貴重な場所ですので、ぜひ一歩を踏み出して新しい事にチャレンジしてほしいと思います。

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