耐熱材料は、航空機ジェットエンジンや火力発電所のガスタービンなどに使われています。本研究室では、ジェットエンジン圧縮機に使われているTi合金や、種々の高温機器で使われることが期待される高温形状記憶合金に注目して、プロセスを駆使した組織制御とそれに伴う高温力学特性向上を目指しています。特に、最近注目されている３次元積層造形による高性能材料創製、新規構造材料として期待されているハイエントロピー合金の耐熱材料や形状記憶合金への応用、1300℃級Nb合金の創成に挑戦しています。また、第一原理計算を用いて電子状態から相安定性や力学特性の理解にも挑戦しています。具体的な研究テーマは下記の通りです。

1. ハイエントロピー合金の高温変形機構解明(構造材料、形状記憶合金)
2. 3次元積層造形を用いた耐熱材料創製
3. 航空機ジェットエンジン用超耐熱Nb合金および耐熱Ti合金の創製
4. 電子状態から相安定性、力学特性の理解

1. J. Saha, P. V. Cobbinah, T. Hiroto, S. Matsunaga, Y. Toda, Y. Yamabe-Mitarai, Evolution of microstructure and texture in Al-containing CoCrNi medium entropy alloys during severe warm-rolling, Mater. Char., 207 (2024) 113546.
2. S. Matsunaga, K. Komamura, Y. Yamabe-Mitarai, Phase equilibrium and high-temperature mechanical properties of Nb-Si-X ternary alloys, Metall. Mater. Trans. A, 54A (2023) 4598-4605.
3. Y. Yamabe-Mitarai, T. Inoue, T. Kuroda, S. Matsunaga, Y. Toda, T. Matsunaga, T. Ito, R. Ozasa, T. Ishimoto, T. Nakano, Creep Behavior of Ti-6Al-4Nb-4Zr Fabricated by Powder Bed Fusion Using a Laser Beam, Mater. Trans., 64, 6 (2023) 1175-1182.