Graduate Students' Activities 先輩たちのマテリアル工学研究

次世代医療で利用される、優れたマイクロバルブを作製!

バイオマテリアルコース出身 修士課程2年 蒋 晨陽さんの研究(Chenvana JIANG)

START!

研究テーマ

スマートポリマーを用いたマイクロバルブの開発

配属された研究室では半導体微細加工技術を応用し、マイクロ流体デバイスに関する研究を行っている。流路を開閉するマイクロバルブに興味をに興味を持ち、過去の文献を調べたが、優れたバルブを開発したという報告が少なかった。それならば自分が良いバルブを開発しようとテーマとして扱うことに。下準備としては、スマートポリマーやマイクロバルブについて論文を読んで勉強。背景知識がないうちは読解に苦労した。

実験

限られた時間の中で自分を律し、創り上げる

CADを使って3Dの構造体を設計し、機械で出力。複数のパーツを組み立ててバルブを作製しては動作させて評価する。PDCAサイクルを回して何度も改良を重ねていく。設計したものが出来上がっていく過程が実験(ものづくり)の醍醐味だと思う。研究は締切との戦い。大まかな計画を立ててもうまくいかないことが多い。ときには数か月進捗なしということも。自分のペースで進められるだけに、自分を律し、時間を効率的に使う必要がある。様々な装置が置かれている複数の実験室を駆けまわって実験した。たくさんの装置を使える恵まれた環境に感謝している。

ここが聞きたい

発表

資料は起承転結のストーリーを意識

資料は起承転結のストーリーを意識し、PowerPointで作成。発表前は先生にアドバイスをもらいつつ何度も資料をブラッシュアップしていく。最後まであきらめず実験し、直前のデータを追加することも。発表は慣れで、回数を重ねるごとに緊張しなくなり、質問にもうまく答えられるようになる。

Q.実験成功の秘訣は?

Message

材料は今もこれからも必要不可欠。海外の有名大学との連携も魅力!

マテリアル工学科では、半導体、金属、セラミックス、ポリマーなど、幅広い材料に関して体系的に学べます。具体的には、これらの材料について深く理解するための量子力学や固体物理といった基礎学問はもちろん、材料の強度や製造方法、応用といった実用的な内容も学びます。ですので、学習を進める中で「これは面白い!」と思う材料が必ず出てくると思います。私の場合、分子構造を制御することでユニークな特性が発現するポリマー(機能性材料)が面白いと感じ、今もポリマーと深く関わった研究をしています。皆さんも是非マテ工で面白いと思う材料に出会い、楽しい研究生活を送ってほしいと思います。