バイオマテリアルコース

持続可能な、安全で安心な社会の構築をめざして

01 未来の環境・エネルギー基盤技術の創出

社会を支える様々な製品や構造物が地球環境や資源消費に及ぼす影響は多大であり、それを支えるマテリアルの高性能化が重要です。私たちは、マテリアルの機能発現に向けたシステム設計、プロセス設計、信頼性設計を基に、新しいマテリアルとプロセスの創出を進め、安全で安心な社会の構築と環境問題解決に取り組んでいきます。

Bio materials

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  • 私たちを取り巻く様々な構造物、製品をマテリアルの視点から計測・評価することは、安全かつ、長期的に使用できる材料を生み出す上で不可欠です。
  • 循環型社会への転換が求められるている現在、マテリアル工学の視点から資源のリサイクルシステムの構築にますます期待が高まっています。
  • 次々と高度化する構造体への要求を満たすために、その中心的な構造材料である鉄鋼材料の更なる性能向上、さらに環境や省資源にも対応するより一層の進化が求められています。

02 マテリアル工学のパイオニア紹介 小関 敏彦 教授 

鉄は進化する。ナノレベルから超大型高性能構造まで、いまだ可能性を秘める鉄の世界

鉄は古いようで新しいマテリアル。身近な自動車や橋を構成する材料である一方、極限的な環境までカバーするハイテク材料として、常に構造材料の中核を担ってきた。そのマテリアル研究をナノレベルの構造解析から超大型の構造体への適用まで幅広い領域を研究対象としているのが小関敏彦教授である。 3.11の東日本大震災を目の当たりにして小関は語る。社会インフラを支える鉄鋼材料の重要性をあらためて認識した。より強く、よりタフで、環境にやさしい鉄鋼材料。マテリアルの進化が安全で安心、信頼性の高い未来社会につながっていると。

小関 敏彦

鉄鋼材料の未来、そして新たな挑戦。日本が誇る産官学英知を今ここに。

研究テーマは金属材料学。かつて鉄鋼メーカーで鋼材研究に携わりハイテン材などの素材開発のエキスパートの経験を活かし、現在は鉄鋼材料、金属材料のミクロ・ナノ組織の解明と制御、相変態、力学挙動、異種金属間の界面・接合などに関する研究に取り組んでいる。また、超高強度と高延性を両立する新たな複層金属材料の研究開発や、産官学による新たな材料シーズ研究の中心として、常に日本、そして世界を視野に入れてプロジェクトを推進するリーダーでもある。

小関 敏彦

03 先輩からのメッセージ

寺角 隆太郎 2007年 学部卒業  2009年 修士課程修了 新日本製鐵株式会社室蘭製鉄所にて連続鋳造機の操業・品質改善に従事

学生時代に培った知識と経験を活かそう

学生時代は、環境の「見える化」を目的に金属の資源循環把握の研究を行っていました。在学中、米国海洋大気庁の研究所に共同研究者として留学したことは学生時代の貴重な経験であり、色々な文化や知識を持っている人とのコミュニケーション方法を肌で学ぶことができました。現在は鉄鋼メーカーで連続鋳造機の操改善を担当しています。この工程は製鐵業所全体の生産量と品質を大きく左右する要であるので、非常に神経を使いますが、マテリアル工学科の先生達の厳しくも温かいご指導で培った知識と経験が改善を実行する礎となっています。

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