総合科目D 環境・エネルギー工学基礎Ⅰ 「環境・基盤マテリアル入門」

総合科目

我が国を支えてきたものづくり、すなわち製造業やその技術の発展には、経験や感覚を要する職人の育成はもとより、そのプロセスの根幹となる原理原則に乗っ取った技術革新もまた重要である。多くの材料や製品は原料から素材を作り、合成・加工することにより生産されているが、製品寿命を終えると循環されるという持続可能な新たなものづくりシステム構築も促進されつつある。中でも、ベースメタル、セラミックス、ポリマーなど社会の基盤を支えるマテリアルの循環システムやその機能が我々の生活にもたらす影響は非常に大きい。マテリアル循環プロセスにおいては古くは公害、今はCO2問題、資源・エネルギー問題と枚挙に暇がなく、人類の持続的繁栄に直結している。また、密かに進化し続ける鉄鋼材料が、スカイツリーやゲートブリッジの出現をもたらし、ボディーの高強度軽量化による自動車の燃費や安全性を大きく向上させている。
これらのプロセス技術やパフォーマンス設計を支える学理を体系化した学問領域が、環境・基盤マテリアル工学である。物質や材料を取り扱う工学の基本であり、教養学部で学ぶ物質科学を広くベースにしている。
本講義では、入学直後の皆さんが高校で学んだ物理や化学の知識から、環境・基盤マテリアル工学を通して、自然現象からものづくり技術、パフォーマンス設計、そして持続可能社会への繋がりを理解することを目標とする。その近道として、ものづくりのベースとなる熱力学や力学の基本を理解した上で,社会を支える基盤マテリアルの創成やその循環プロセス設計について、実例を交えて紹介する。

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